0歳~3歳のちから【モンテッソーリ教育】レビュー

この記事がオススメの人
  1. モンテッソーリ教育について知りたい
  2. 「0歳~3歳のちから」のレビューを見たい
  3. 子育てに悩みを抱えている
  4. 子どもについ怒ってしまう・イライラしてしまう
結論
  • 子育ては子どもが主体
  • 親は必要なときに手助けするだけ
  • 子どもには自分を育てる力が備わっている
  • 子どものやることにはすべて意味がある
  • 子どもの行動を制限・禁止しない

結論を読んで「そのくらい分かってる!でもなかなか上手くできないの」と思う方は非常に多いのではないでしょうか

私もその一人でした
子どもにとって良いこと・悪いことは分かってる
子どもが何を求めているのかも分かってる
でも理想通りには到底できない

「分かっているのになんで出来ないの?」

だって私だって一人の人間だもの、聖母マリアじゃない
イライラだってするし、自分の時間だって大切にしたい

この記事を読み終えるころには、今までより子どもと穏やかな気持ちで向き合えると思います
私がそうであったように

では、モンテッソーリ教育の発案者、マリア・モンテッソーリの目で子どもを見てまいりましょう

目次

マリア・モンテッソーリ

モンテッソーリ教育の発案者、マリア・モンテッソーリ

  • 1870年8月31日生まれ
  • 医師であり教育者
  • 発達遅滞児との出会いが、モンテッソーリ教育発案のきっかけ

発達遅滞児との出会い

彼女を医師から教育者へと変えた出来事についてお話します

彼女は医師として、とある精神科の病院を訪れました
そこでは、発達遅滞児がまるで囚人のように一室に収容されていたんです

子どもたちが一室に閉じ込められ、だれが面会に来るでもなくぼんやりと宙を眺めていたり、死んだように寝ていたり、運ばれてくる食事を食べる以外何もしない

その部屋を管理している世話人は、モンテッソーリにこう言いました

「食事が終わると、床を這いずり回って汚いパンくずを拾いあさっている」

当時、発達遅滞児に対しては、有効な教育は殆ど施されていませんでした
しかしモンテッソーリは、食事が終わるたびに床を這いずり回ってパンくずを拾いあさる子どもたちの姿にひらめきを感じました

「この子たちのこの行動は、単に食を満たすためのものではなく、活動への飢えなのではないだろうか」

これが、彼女を教育者への道へいざなった出来事だそうです
「活動への飢え」とは一体何でしょうか
賢い人の考えることは全く理解できません(笑)

大丈夫です、この記事を最後まで読めば、あなたもマリア・モンテッソーリが何を感じたのか理解できるでしょう

モンテッソーリ教育

この本では、モンテッソーリ教育を一言で表すなら『自己発展の助成』と述べています
『親や先生など大人の役割は、子どもが何を学ぶかを決めてそれをやらせるのではなく、子どもから出てくる要求に応えられるような環境を準備して子どもに任せること』

どういう意味でしょう、詳しく見ていきましょう

子どもには自己開発力がある

子どもには自らを自らの力で育てていく力が最初から存在している
モンテッソーリ教育ではこれを自己開発力と呼んでいます

例えば、乳幼児は生後5~6ヵ月で寝返りをし、1歳頃に歩けるようになりますが、寝返りも歩くことも親が教えたり寝返りのスクールに通わせたりなんてしませんよね?
気づいたらいつの間にか出来ている
子どもは、親が課題を与えなくとも、自分で課題を見つけ成し遂げようとする力を持っているんです

私たち大人はこの自己開発力があることを前提に子どもと接しなければならない

敏感期

子どもは、課題を自分で見つけられる
親はその課題達成のために、ほんの少し手助けをするだけ

言うは易しですね
では、子どもが課題を見つけたことに気づくにはどうすればいいのか

これを語る前に知っておくべきことが『敏感期』です

敏感期とは、簡単に言うと「興味」や「関心」です
元は生物学用語で、生物の幼少期に現れる特定の対象への強い感受性のこと

本書では、敏感期を次のようにまとめています

出典元:0歳から3歳のちから モンテッソーリ教育が見守る乳幼児の育ちと大人の心得 第1章

確かに、月齢やその子の性格により強い関心を示すものが変わりますよね
私の娘はこの記事を執筆現在、1歳5か月です

同月齢の子たちに比べ、全然喋らない・・・


そのことを気に病み、興味を持たない絵本を無理やり読み聞かせることもありましたが、この本を読み、きっとまだこの子には「話し言葉の敏感期」が訪れていないんだろう、と思えるようになりました

その代わり、音楽に合わせて踊ったり、おもちゃを並べたり積むことに強いこだわりを見せているので「運動の敏感期」と「秩序の敏感期」真っ最中なんだと思います
娘は今、それらを「課題」としている、ならばそれらを伸ばす環境を作らねば!

敏感期のことを知るだけで、子どもの発達に悩むことがなくなりました

敏感期の存在に気づき、それに見合った環境を作ることが大人の役割

環境を作るとは

子どもには敏感期があることを知りました
では次は、子どもに訪れた敏感期に見合った環境を作ることが大事です

本書では次のように書かれています

自己開発力が燃え盛るような環境
決して、大人が「子どもにはこれが必要」と決めつけて用意するものではない
あくまで子どもが主体である
大人の役割は、物の使い方を見せるだけ
関心を持つか持たないかは子どもに任せる

私も育児情報誌を読んでは

普通なら1歳で絵本に興味を持つのに

普通なら1歳5ヵ月で話し出すのに

と「普通」にとらわれてきました
子どもにも「普通」を押し付けてきました

しかし子どもは、強い関心を持つ対象(課題)を自ら見つけられる
子どもが自ら進んで関わろうとしないのであれば、それは子どもの発達の課題とずれているということ

大人が「今の月齢はこれに興味を持つはず」と決めつけてはいけない
使い方を見せて、あとは子どもに選ばせることが大事

集中現象とは

敏感期に見合った環境が整備され、子どもが自発的にかかわり始めた活動が、その時のその子の発達段階にぴったりだった時、必ずその行動を繰り返します
これを集中現象と呼んでいます

モンテッソーリはこの集中現象こそがすべての鍵だと表現しています

思い返せば、子どもって同じ遊びを繰り返していますよね

  • エンドレス寝返り
  • エンドレススクワット
  • ティッシュ全部出し
  • 引き出しの中身出し入れ
  • テーブルバンバン叩き
  • 積み木重ね崩し
  • ご飯にぎにぎポイッ


挙げたらキリがありません(笑)

娘も1歳のころ、にんじんスティックをお皿から出して机に並べてはお皿に戻す、をずっと繰り返していました
その当時は「食べないなら下げるよ!」と言ってしまっていたのですが、今思えばそれがこの子の見つけた課題だったんですね
大人から見れば「それの何が楽しいの?」と思うこともありますが、それが今の我が子の発達の課題なんだと分かれば、今までより穏やかな気持ちで子どもと向き合えるでしょう

ここまでのまとめ

  1. 子どもには自らを育てていく力(自己発達力)がある
  2. 子どもの発達段階(敏感期)に見合った環境を整備する
  3. 環境と子どもが交われるよう、ものの使い方を見せる
  4. 子どもは自ら関わろうとし始める
  5. 繰り返し繰り返し関わり、できたという瞬間を迎える

運動の敏感期と感覚の敏感期の重要性

本書では、敏感期の中でも特に「運動の敏感期」と「感覚の敏感期」が重要だと書いています

運動のメカニズム

小学生の理科の授業を思い出してください
運動が起こるメカニズムは【感覚器官→脳→運動器官】でしたよね

熱湯が入ったやかんを触ると、脳が「熱い!離せ!」と命令するあれです

子どもも同じで、この【感覚器官→脳→運動器官】の回路を頻繁に使うほど脳が発達します
本書では、このメカニズムがとても重要だと訴えています

つまり、子どもをじっと座らせてテレビやビデオを見せることは、感覚(視覚や聴覚)は使われても運動器官は使われない
【感覚器官→脳】で止まっているので正しい学び方ではない

私たちは、ものを散らかす子どもを見ると「また散らかして!」と怒ってしまいますよね
でもこれは、
子どもが目(感覚器官)で箱や引き出しを見て
  ↓
脳が「何が入ってるんだろう、開けてみよう」と命令し
  ↓
手(運動器官)を動かす、という重要な運動のメカニズムなんです

子どものいたずら・行動にはすべて意味があるんです
これを知り、私は育児がとても楽になりました

感覚に訴え、運動を伴う【感覚器官→脳→運動器官】のメカニズムがとても重要

本書を読んだあとの心の変化

ここで、私がこの本を読み変化したことをお伝えします

子どもとの接し方

以前:誤飲の危険性がある小さなものはすぐ取り上げる
現在:欲しがったら、たとえ料理中でも手を止め、子どもに危険が及ばないよう見守りながら一緒に遊ぶ

以前:折角作った料理を食べずに遊び始めたら「遊ぶなら下げるよ!」
現在:「あら、納豆ネバネバ楽しいね~」「上手に並べるね~秩序の敏感期かな?」と穏やかに話しかけられる

以前:危ないからキッチン入らないで!
現在:「一緒にまぜまぜする?」とボウルとおたまを渡して遊ばせる

我が家では、キッチンのベビーゲートを取り外しました
ベビーゲートがあると「入れてー!!」と毎日大泣きしていましたが、外すと不思議と機嫌よく遊んでくれています

モンテッソーリ教育では、子どもの進入禁止ゾーンを作ることを推奨していません
「子どもも立派な家族の一員、家の中に子どもを拒むような雰囲気があってはいけない」からです
包丁やフォークなど、けがの恐れのあるものはストッパーをつけ、ベビーゲートを外してみるのもアリです

心の変化

「子どものすることにはすべて意味がある」

なんとなく分かってはいるが、私も人間
思い通りにいかないとイライラする

ですがこの本を読み、「なんとなく分かってる」から「明確に言語化できる」に変わり、子どもの困ったいたずらに対しても「今は運動の敏感期なんだね~」「今は小さい物への敏感期なんだね~」と全くイライラすることなく子どもと向き合えるようになりました

冒頭でお話しした、マリア・モンテッソーリと発達遅滞児との出会いは覚えていますでしょうか
パンくずを拾いあさる子どもたちを見て「これは活動の飢えだ!」とひらめいたマリア・モンテッソーリ

今なら彼女の真意が理解できるはず

一室に収容された子どもたちにとって、本来必要とされる【感覚器官→脳→運動器官】の活動の対象がパンくずしかなかった
パンくずに対して「感覚に訴えた動きを伴った活動(パンくずを目で見て、脳が拾えと命令し、手が動く)」がごく自然発生的に何人もの子どもたちから生まれた
なぜ、自然に、だれにも命令されていないのにそのような行動が現れたのか?
それが、その時の子どもたちの発達に欠かせないものだったから

普通なら「卑しい子どもたちね~」で終わることを、ここまでひらめくなんて凄い人物ですよね

まとめ

結論
  • 子育ては子どもが主体
  • 親は必要なときに手助けするだけ
  • 子どもには自分を育てる力が備わっている
  • 子どものやることにはすべて意味がある
  • 子どもの行動を制限・禁止しない

子どもには、自己開発力が備わっています
それぞれの課題が現れる時期・順番は子どもによって違うので「普通」にとらわれず、今目の前にいる子どもをあるがままで全面的に受け入れてみてください
この全面受容が二人の絆を確固たるものにしていきます

私がこの本を読んで味わった感動を、少しでもお伝えできていれば幸いです
ご興味がある方は、ぜひ手に取ってみてください

ここでは書ききれなかった月齢ごとの発達に適したおもちゃ、その使い方の正しい見せ方が本書には詳しく書かれています

子育てに悩みを抱えている方たちのお役に立てるよう、今後も活動していきます
最後までご覧くださり、ありがとうございました

目次
閉じる